「推し」論。
こんばんは。
本日は普段はTwitterなどで適当に呟いて終わらせている表題の件について、雑記したいと思います。
キャラ考察ではないのでご了承ください。
「推し」がいるプレイヤーがよく言う事として、「推しを活躍させたい」「推しで勝つのが楽しい」
などと言う文言がある。
そこから一歩強い言葉になると、「推しで勝たないと楽しくない」「意味がない」と言う文言が出てくる。
これらの言葉は実際自分も使ったことがあるし、推しで楽しく遊べて勝てるというなら素敵な事だと思っている。
ただ、だからこそ敢えて言いたいのは、「それが実現するのは推しが強いからだ」ということだ。
推しで楽しくやって推しで勝つことができるのは、そもそも推しが強いからなのだと。
推しが明確に弱い場合、その遊び方は成り立たない。勝てないし、全く勝てないゲームを楽しいと感じる人はごく少数だと思う。
昔は自分も、「推しで勝てなくてつまらないなどとゲームを批判するのは、プレイヤーの腕の至らなさだ」と思っていた。
実際それも間違った話ではないと思っている。
ただFEHでは違う。運の要素がないから、試行回数を増やせば勝てると言うものではないし、数年前までは使えた「戦いたいやつだけ選んで戦う」手法も、護り手の登場、移動距離インフレによってほとんど不可能となった。
つまるところ、現在の環境は
攻める場合:護り手を上から殴って勝てるキャラで挑む>護り手を殴って返り討ちに合わないキャラで挑む
受ける場合:護り手で全部受ける>範囲の被った火力の高いキャラを全部受けられる
と言う内容が求められており、それはとてもじゃないが全てのキャラでできる話ではない。
少なくともこの内容を前にして、推しで勝てないことをPSの問題と断言するのは少々無理があるように思う。
一例として昨年のブログで紹介した僕のレベッカの話を持ち出す。
レベッカで飛空城をやっていた頃、型としては
遠距離防御の弓
引き戻し
夕陽
遠距離防御4
見切り反撃
鼓動の幻煙
遠距離防御聖印
という型で攻城をしていた。
これの勝率は良く、施設の配置を利用して2キャラにしか殴られない場所を作り、レベッカで受けきると言うのが当時の必勝パターンだった。
その後ブラミモンドの実装により、Bスキルが見切り追撃に変わったが、それ以外の変動はなかった。
問題が起きたのはその数ヶ月後である。
ノルンというキャラクターが実装された。
ノルンは魔防以外の全ての数字においてレベッカと同値か、上回る数字を出しており、特に守備に関しては10近くの差が出ていた。
そのステータスは当時実装されていた蝋燭弓(獅子奮迅内蔵武器)をレベッカに持たせてようやく並ぼうか、というほどの差だった。
この時点でレベッカが何をどうしようともノルンに勝つことは不可能であり、その状況下で敢えてレベッカを使う理由もないのだが、さらに決定的だったのがその後登場したレベッカの武器錬成だった。
レベッカの猟弓:自分自身が強化(応援、鼓舞など)を受けている時、全ステ+4 のキラーボウ
である。
これは簡単に言うと、2凸してキラーボウを持ったノルンである。何ならそれでもノルンの守備が5は高い。
つまるところ、ノルンと何の差別化するポイントもないハズレ武器を掴まされてしまったのだ。
また、2022年3月現在、神装と呼ばれるステータス上昇はおろか、2周目の別衣装レベッカも実装されていない。
言ってしまえば初期から弱いキャラなのに、明確な救済もないまま見捨てられてしまっている状態なのだ。
それでも勇者の弓なので突破可能なアビサルは突破してきた。
そして2020年の暮れ頃の話ではあるが、レベッカを使っての飛空城瞬間世界一位(総合はレート的に不可能)をとり、総合でレベッカメインとしてはおそらく
最高であろう順位を出すことがあった。
ここまで実績と呼ぶこともできなくもない成果を出しつつも、出しているからこそ、敢えてこのブログを書いている。
推しで勝って楽しいのは推しが強いからだと。
この後、2021年の護り手実装、移動インフレに伴ってレベッカは飛空城引退となった。
おそらく2021年環境ならば、護り手近間を添えれば勝てる可能性のある防衛もあっただろう。
だがレベッカは当時蔓延っていた比翼リーヴを反撃で倒しきることはできない。
したがって、レベッカが全部耐え、護り手近間が1距離を引き受け、撃ち漏らした2距離をみんなで狩るという勝ち筋になるのだが、
これは推しが活躍しているのではなく、「推しの取りこぼしを一丸となってカバーして勝ちを拾っている」だけである。
また、この場合推しが強いのではなく護り手をやってる近間が強いのである。
これで推しを使っていると言うのは流石に無理があるように思う。
わざわざ言うことでもないが、2021年初頭では
お大尽の弓
引き戻し
月虹
攻魔孤軍3
見切り追撃
鼓動幻煙
攻魔孤軍
という少々現代的な形にバージョンアップされていたが、それでもこの有り様。
その後舵の弓型、ペレジア弓型、火薙ぎ弓型、コウモリ弓型、直近では聖樹の弓型も生まれたが、いずれも実用圏内に至らずお蔵入りとなった。
これらのことから言えるのは、プレイヤースキルがあってもなくても勝てない推しは勝てないということであり、その感じ方はプレイヤーが見ている景色によってばらつきがある、ということである。
飛空城位階21前後ならば、まだレベッカの呼吸できる場所は残っているかもしれない。
が、最前線でやっていくのは不可能といって差し支えないだろう。
前述したがFEHには運の要素がない。
相手の攻撃を避けると言うこともなければ、クリティカルで本来倒せない相手をワンパンする、ということもない。
あるのは数字で示される明確な勝てる、勝てないだけ。
だからこそ、推しブレマーという人種が語る「推しで勝たないと楽しくない」というのはそもそも勝つための数字が足りているから成り立っている話ということになるし、足らせることのできる可能性のあるキャラだということなのだ。
推しブレマーの中にはそれすら奪われてしまっている人間も、存在しているのだろう。不遜な言い方になるが、当時のレートでレベッカでいけるところまではいったはずの自分がそう感じているということは、この感覚は大きく外れてはいないだろうと思う。
このような記事を書いたのも、僕が推しで勝つことを諦めてしまったからであるが同時に、負けたことの言い訳に推しを使いたくないという僕がよく使う文言があまり伝わっていないように感じたからである。
推しで勝ちたいと思うことを綺麗事とは思わない。
推しで楽しくやって、それで思い通りの成果が出るならどんなに素晴らしいことだろうと思う。
ただ、それができるのはそれができるに値する程度の強さの資質を、彼らの推しが持っているからと言わざるを得ない。
僕はゲームをするならばやはり勝ちたいし、そこに推しがいればいいけれど、推しが通用しないところで苦労したときに、推しを使わなければ楽に勝てた、などとは思いたくないのだ。
長くなってしまったが、
この記事において、要点をあげるならば、「推しで勝てるのは推しが強いということだから誇らしく思ってほしい」という点、「推しで勝てないことで自分を卑下することはない」という点だろうか。
願わくば全ての推されるキャラクターが、一定の活躍ができるような調整になってくれることを願いたいものだが、難しいのだろうなと思う。